ボスニア生まれで1991年に8歳でアメリカに移住したマーコ・スラブニック(Marko Slavnic)さんが、大学卒業後に制作したショート・フィルムがじわっと人気になっています。
まだ本格的映画の経験はなく、コマーシャルなどを中心に活動しながらドキュメンタリーやショートフィルムを制作中のようですが、人と人との心の絆を描く心温まる作風は派手さはないものの、じわっと感動する秀作ぞろい。
彼は1991年に勃発した悲惨なボスニア内戦によって家族でアメリカに移住して大人になったという体験の持ち主。
大人になって生まれ故郷を訪ねたら、実家は廃墟となり、親戚や知り合いの多くが戦争で命を落としていたのだそうです。そんな彼の実体験が、人の絆を常に主題に選ぶ作風につながったのだと容易に想像できます。
派手な大作好みのハリウッドでマーコさんがチャンスを掴めるかどうか分かりませんが、少なくとも僕たちにはしっかりとその優れた作品の心が伝わる、非常に優れた監督だと思います。
ご紹介するのは中でも評価の高い2作品と、ボスニア訪問のドキュメンタリー。彼の使命感と人の絆の大切さを感じます。
【英語】★★★☆☆
英語のキャプションは付いていませんが、心のつながりをテーマにしていることを知ったうえで見れば、内容は理解でします。チャレンジの気持ちで見てみてください。
◆Seconds
1日を秒数にすると86400秒。その1秒1秒が掛け替えのない大切な時間なのだというドラマ。
◆Table 7
レストランで口論をする二人。彼らの会話は官憲によって盗聴されている。そこで起こる心温まる出来事!
◆ボスニア訪問ドキュメント
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